2015年12月6日にワシントン州日本文化会館(Japanese Cultural and Community Center of WA) で開催された
JIA Celebration 2015! 「はじめの一歩」でのJIA Foundation 代表のスピーチを掲載いたします。
本日はお集りありがとうございます。
わたしたちの団体名は JIA Foundation といいます。
JIA とは、Japanese in America の頭文字をとったアクロニムです。
日本語を操り、日本の心を持ち、アメリカでそれぞれの目標に向かって切磋琢磨しているわたしたちのことを JIA と呼ぶことにしました。
国籍は関係ありません。
アメリカに住み日本語で自由に表現できるジャパニーズ・マインドを持っていればみんな JIA です。
“Japanese”ではなくあえて”JIA”と呼ぶのは、わたしたちは日本の日本人とは違うチャレンジを受け暮らしているからです。アメリカの社会に、習慣に適応し、自分をアメリカ仕様にしないと戦っていけないからです。日本の時のまんまじゃいけないんだっと、日本ではおとなしいおひとよしのジャパニーズでもJIAになったら自己主張をしなくちゃ!っと気合を入れてほしいからです。
JIA Foundation は、日本人の仲良しクラブではありません。アメリカに住む日本人、JIA としてどうしたら自己実現ができるか、成長できるか、充実した暮らしがおくれるか、一緒に考え、学び、コラボレーションにより共に成長できるようサポートをする団体です。
わたしは日系アメリカ人のためのNPOでコンサルタントとして働いていたことがあります。その時に過渡期にある日系社会の問題、課題に関わる機会がありました。さまざまな日系団体の会合にもでかけました。そしてびっくりしました。
90年を超える歴史ある全米規模の日系団体の代表は中国系アメリカ人でした。日系1世のためにつくられた日本語、日本の文化、習慣を重んじるシニアケア施設が「日系」の看板をおろしました。LAの施設は閉鎖されました。わたしたちは、今まで日系アメリカ人が率いる日系コミュニティーの恩恵を受けていましたが、日系アメリカ人と呼ばれている方々はアジア系アメリカンとしてのアイデンティティーを選ぶようになりました。その現場を見て
「このままではアメリカの「日系」のアイデンティティーは崩壊する」
「わたしたち日本人は自分たちで未来を切り開いていかなくては」
と、思い知りました。だれかが今、何かしなくては、っと思い
ひとまず自分でやろうと、昨年、 JIA Foundation を立ち上げました。
Community 、Education、 Identity を活動の柱にボランティア運営の団体です。
今年念願の501c3ステータスを認定されました。
本日の親睦会のテーマは「はじめの一歩」です。
留学生のアメリカでのはじめの一歩、
駐在員のご家族のはじめの一歩、
国際結婚で引っ越してきた人のはじめの一歩、
年老いて新たなチャレンジに向かうはじめの一歩、
そんな、みなさまのはじめの一歩からサポートできる団体になりたいと思います。
アメリカン・ドリームに向かってがむしゃら生きていくだけではなく、
JIA のみなさんが、内面から満たされていくような活動をしていきたいと思います。
この国に100年以上前にやってきた先代の移民のみなさんは、立派な日系アメリカ人の社会を築きました。
わたたしたち、新しい時代にアメリカにやってきた日本人も力を合わせ、新しい日本人の姿をきちんとアメリカに根付かせたいと思います。
ひとりではできないことも10人ならできる。
10人ではできないことも100人ならできる。
100人でできないことも1000人ならできる。
1000人の声よりも10000人の声のほうがきいてもらえる。
大きな JIA コミュニティーをみなさんと一緒に作り、チャレンジを乗り越えていきたいと思います。
シアトルでもたくさんの日本人の方がすでに多くの団体、グループを運営し活動をされています。わたしたちは、その点と点を結びながら大きな円を創っていきたいと思います。
今日もそのはじめの一歩として団体のみなさまに声をかけました。
このあと興味のある団体の方とぜひお知り合いになってください。
新しいお友達をつくってかえってください。
シアトルの日本人コミュニティー発祥の地ともいえるJapanese Cultural & Community Center で、はじめの一歩を踏み出せることを光栄に思います。
今後とも JIA Foundation をよろしくお願いいたします。
JIA Foundation 代表
いじり めぐみ